AIで何ができる?会社の“よくある面倒な作業”をAIに任せた15の実例

「AIで業務効率化」と聞いても、いざ自分の仕事に当てはめようとすると、何をどう任せればいいのか意外とイメージがわかない——そんな声をよく耳にします。ツールの名前や機能の話は増えても、「では、あなたの明日の作業のどこが楽になるのか」までは、あまり語られていません。

この記事では、抽象的な「効率化」ではなく、部署を問わず誰の職場にもある“よくある面倒な作業”を15個取り上げ、AIに任せると実際にどう変わるのかを紹介します。すべての例を〈こんな困りごと → AIに頼むとこうなる → 実際のプロンプト例〉の3点セットで整理しているので、気になったものはそのままコピペして試せます。専門知識は必要ありません。まずは1つ、今日の仕事に置き換えて読んでみてください。

この記事で紹介する15の実例

  1. 議事録の文字起こしと要約
  2. 長いメール・資料を3行に要約
  3. 英語メールの下書きと敬語チェック
  4. エクセルの関数・数式を言葉で作ってもらう
  5. クレーム・お詫び対応文のたたき台
  6. 会議・日程調整の文面づくり
  7. 企画書・提案書の構成案づくり
  8. 長い資料・PDFの要点抽出
  9. アンケート自由記述の分類・集計
  10. 業務マニュアル・手順書の作成
  11. SNS・お知らせ文の作成
  12. プレゼン・スライドの構成案づくり
  13. 件名・キャッチコピー・名称のアイデア出し
  14. データの分析観点・グラフの提案
  15. 問い合わせ・FAQ回答の下書き

1. 議事録の文字起こしと要約

こんな困りごと
会議のあと、録音を聞き直しながら議事録を起こすのに30分〜1時間。決定事項とToDoを拾い出すのも一苦労で、結局あと回しになりがちです。

AIに頼むとこうなる
文字起こしテキストや録音の書き起こしを貼り付けるだけで、「決定事項」「宿題(担当者つき)」「次回までの確認事項」に整理してくれます。人が読む前提の議事録フォーマットまで一気に仕上がります。

実際のプロンプト例

以下は会議の文字起こしです。次の3つに分けて議事録にまとめてください。①決定事項 ②ToDo(担当者と期限がわかれば併記) ③次回への持ち越し事項。最後に3行で全体サマリーもつけてください。

(ここに文字起こしを貼り付け)

2. 長いメール・資料を3行に要約

こんな困りごと
スクロールしないと読み切れない長文メールや報告書。結局何が言いたいのか、要点をつかむだけで時間を取られます。

AIに頼むとこうなる
本文を貼り付ければ、「要するに何の話で」「自分は何をすればいいのか」を3行程度に圧縮。急ぎで判断したいときの時短になります。

実際のプロンプト例

次のメールを、忙しい人向けに3行で要約してください。1行目は用件、2行目は背景、3行目は自分が取るべきアクションにしてください。

(ここにメール本文を貼り付け)

3. 英語メールの下書きと敬語チェック

こんな困りごと
海外取引先への英語メール。失礼になっていないか、ニュアンスが強すぎないか不安で、送信ボタンを押すまでに時間がかかります。日本語メールでも敬語が正しいか迷うことがあります。

AIに頼むとこうなる
伝えたい内容を日本語で書けば、ビジネス英語の下書きに変換。逆に、書いた英語や日本語を「もっと丁寧に」「もう少しやわらかく」とトーン調整もできます。

実際のプロンプト例

次の日本語の内容を、海外の取引先に送るビジネス英語のメールにしてください。丁寧だが回りくどくなりすぎない、標準的なトーンでお願いします。件名も提案してください。

(ここに伝えたい内容を貼り付け)

4. エクセルの関数・数式を言葉で作ってもらう

こんな困りごと
「この条件のとき、この列を合計したい」——やりたいことは明確なのに、どの関数を使えばいいか分からず検索地獄。VLOOKUPやIFのネストで手が止まります。

AIに頼むとこうなる
やりたいことを日本語で説明すれば、そのまま貼り付けられる数式と、各引数が何を意味するかの解説をセットで返してくれます。エラーの原因調査にも使えます。

実際のプロンプト例

Excelで、A列に部署名、B列に金額が入っています。「営業部」の金額だけを合計する数式を教えてください。数式に加えて、それぞれの引数が何を指しているかも初心者向けに説明してください。

5. クレーム・お詫び対応文のたたき台

こんな困りごと
お客様からのお叱りやクレーム。誠実に、でも過剰に非を認めすぎない返信を書くのは神経を使い、最初の一文でつまずきます。

AIに頼むとこうなる
状況を伝えれば、お詫び・事実確認・今後の対応を含んだ返信のたたき台を作成。感情的にならず、角の立たない言い回しの候補を出してくれます。

実際のプロンプト例

お客様から「注文した商品が予定日に届かなかった」というクレームをいただきました。お詫び、状況の確認、今後の対応を含む丁寧な返信文のたたき台を作ってください。過剰に責任を確定させない、慎重な表現でお願いします。

6. 会議・日程調整の文面づくり

こんな困りごと
「候補日をいくつか挙げて、丁寧にお願いする」だけのメールなのに、毎回言い回しに悩んで地味に時間を使います。

AIに頼むとこうなる
相手と候補日を伝えれば、失礼のない日程調整メールが完成。リスケのお願いや、なかなか返事がない相手への催促メールなど、気まずい文面ほど頼りになります。

実際のプロンプト例

取引先の田中様に、打ち合わせの日程調整メールを送りたいです。候補は「8月25日午後」「8月26日終日」「8月27日午前」です。丁寧でビジネスにふさわしい文面を作ってください。

7. 企画書・提案書の構成案づくり

こんな困りごと
企画書を任されたものの、白紙のドキュメントを前に手が止まる。何をどの順番で書けば伝わるのか、構成の段階でつまずきます。

AIに頼むとこうなる
テーマと目的を伝えれば、見出し立て(背景・課題・提案・効果・スケジュール等)の骨組みを提案。各セクションに何を書くべきかのメモまで付けてくれるので、あとは埋めるだけです。

実際のプロンプト例

社内向けに「リモート会議の効率化ツール導入」の企画書を作ります。説得力のある構成の見出し案を作り、それぞれの見出しにどんな内容を書けばよいかを箇条書きで示してください。

8. 長い資料・PDFの要点抽出

こんな困りごと
数十ページの報告書やマニュアル。全部読む時間はないのに、要点だけ知りたい。どこが重要か当たりをつけるのに苦労します。

AIに頼むとこうなる
本文を貼り付ければ、要点の箇条書きと「特に注意すべき点」を抽出。さらに「初心者にもわかるように」「専門用語を避けて」など、読み手に合わせた説明にも変換できます。

実際のプロンプト例

次の資料の要点を、重要な順に5つの箇条書きでまとめてください。そのうえで、実務で特に注意すべきポイントを1つ挙げてください。

(ここに資料本文を貼り付け)

9. アンケート自由記述の分類・集計

こんな困りごと
アンケートの自由記述欄。数十〜数百件の声を1つずつ読んで、「好評」「不満」「要望」に仕分けるのは骨が折れる作業です。

AIに頼むとこうなる
回答を貼り付ければ、内容ごとにカテゴリ分類し、それぞれの件数の傾向や代表的なコメントを整理。全体の傾向を短時間でつかめます。

実際のプロンプト例

以下はアンケートの自由記述回答です。内容を「満足」「不満」「改善要望」「その他」に分類し、それぞれの傾向と代表的なコメントを2〜3件ずつ挙げてください。最後に全体の気づきを3行でまとめてください。

(ここに回答一覧を貼り付け)

10. 業務マニュアル・手順書の作成

こんな困りごと
自分は当たり前にやっている作業も、いざ手順書にしようとすると、ステップの抜けや説明順で悩みます。新人への引き継ぎ資料づくりは後回しになりがちです。

AIに頼むとこうなる
作業の流れを箇条書きで渡すだけで、番号つきの手順書に整形。前提条件・注意点・つまずきやすいポイントまで補って、読める資料に仕上げてくれます。

実際のプロンプト例

新人向けに「経費精算システムへの申請手順」のマニュアルを作ります。以下のメモをもとに、番号つきの分かりやすい手順書にしてください。各ステップに注意点があれば補足してください。

(ここに作業の流れのメモを貼り付け)

11. SNS・お知らせ文の作成

こんな困りごと
社内周知やSNS投稿、お知らせ文。伝えたい情報はあるのに、「読みやすく」「堅すぎず」まとめるのに時間がかかります。

AIに頼むとこうなる
要点と対象読者を伝えれば、目的に合ったトーンで文面を作成。「もっとカジュアルに」「文字数を半分に」といった微調整もその場でできます。

実際のプロンプト例

社内向けに「来週月曜のシステムメンテナンスのお知らせ」を作ります。日時は8月24日9〜11時、その間は勤怠システムが使えません。読みやすく、要点が一目でわかるお知らせ文にしてください。

12. プレゼン・スライドの構成案づくり

こんな困りごと
プレゼン資料を作るとき、いきなりスライドを作り始めて話の流れがちぐはぐに。1枚ずつ何を載せるか、構成段階で迷います。

AIに頼むとこうなる
テーマと持ち時間を伝えれば、スライドごとの見出しと、各スライドに載せる要素の案を一覧化。話の流れを先に固めてから作れるので、作り直しが減ります。

実際のプロンプト例

「新サービスの社内向け説明会」のプレゼン資料(10分・約8枚)を作ります。スライドごとの見出しと、各スライドに載せるべき要素を一覧にしてください。導入・本題・まとめの流れがわかるようにお願いします。

13. 件名・キャッチコピー・名称のアイデア出し

こんな困りごと
メールの件名、企画のネーミング、キャッチコピー。1人で考えると同じような案しか出てこず、煮詰まってしまいます。

AIに頼むとこうなる
方向性を伝えれば、切り口の違う候補を一度に10案でも提示。良い案の“いいとこ取り”をしたり、そこから発想を広げたりできます。壁打ち相手として使えます。

実際のプロンプト例

社内アンケートへの回答を促すメールの件名を、開封したくなるように10案考えてください。堅めのものから、少しやわらかいものまで、トーンにバリエーションをつけてください。

14. データの分析観点・グラフの提案

こんな困りごと
手元に数字はあるけれど、「どこを見れば意味のある発見になるのか」「どんなグラフにすれば伝わるのか」が分からず、集計だけで止まってしまいます。

AIに頼むとこうなる
データの概要を伝えれば、着目すべき分析の切り口や、適したグラフの種類を提案。「この数字から何が言えそうか」という考察のたたき台にもなります。

実際のプロンプト例

月別の売上データ(1〜12月・商品カテゴリ別)があります。傾向を読み解くために、どんな観点で分析すればよいか、またどんなグラフで見せると分かりやすいかを提案してください。着目すべきポイントも挙げてください。

15. 問い合わせ・FAQ回答の下書き

こんな困りごと
似たような問い合わせに、毎回一から丁寧な返信を書いている。回答の質は保ちたいけれど、時間はかけたくない——そんなジレンマがあります。

AIに頼むとこうなる
質問内容と社内ルールを伝えれば、そのまま送れる回答文の下書きを作成。よくある質問をまとめてFAQ形式に整える使い方もできます。

実際のプロンプト例

お客様から「領収書を再発行してほしい」という問い合わせがありました。当社では再発行は可能ですが、発行日から1年以内という条件があります。この条件を丁寧に伝える返信文の下書きを作ってください。

失敗しない使い方の3つのコツ

同じAIでも、頼み方ひとつで返ってくる質が大きく変わります。上の例をそのまま使うだけでなく、次の3点を意識すると精度が一段上がります。

  1. 前提と目的を伝える:「誰に」「何のために」使う文章かを添えるだけで、トーンや粒度がぐっと合うようになります。
  2. 一度で完成させようとしない:出てきた結果に「もっと短く」「もう少し丁寧に」と注文を重ねると、対話しながら理想に近づけられます。
  3. 機密情報は入れない:氏名・取引先名・社外秘の数字などは、伏せ字や仮名に置き換えてから使うのが安全です。

よくある質問

Q. AIが作った文章をそのまま送っても大丈夫ですか?

あくまで“たたき台”として使い、最終的には必ず人の目で確認することをおすすめします。事実関係や固有名詞、金額などは誤りが混じることがあるため、送信前のチェックは欠かせません。

Q. どのAIツールを使えばいいですか?

この記事のプロンプト例は、対話型のAIであれば多くのツールで同じように使えます。まずは普段アクセスしやすいものから、1つの作業で試してみるのが始めやすい方法です。

Q. 専門的な知識がなくても使えますか?

はい。むしろ「やりたいことを普段の言葉で説明する」だけで動くのがAIの強みです。専門用語で指示する必要はありません。

まとめ

今回は、部署を問わず職場によくある15の作業を例に、AIの具体的な活用シーンを紹介しました。最後に、押さえておきたい要点を3つに整理します。

  1. AIは「面倒な下ごしらえ」を肩代わりしてくれる:要約・下書き・整理といった、時間はかかるが頭は使いすぎない作業ほど効果が出ます。
  2. まずは1つ、今日の作業で試す:15個すべてを一度に取り入れる必要はありません。ピンときた例を1つコピペするところから始めましょう。
  3. 最終チェックは人が行う:AIはたたき台づくりの相棒。仕上げと確認を人が担うことで、速さと安心を両立できます。

「AIで何ができるのか」は、使ってみて初めて自分ごとになります。この記事のプロンプトを、ぜひ明日の仕事で1つ試してみてください。

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