VS Code・Cursor・Antigravity徹底比較|AIコーディング時代のIDE選び【2026年版】
AIを活用したコーディングが当たり前になりつつある2026年。開発者の間で「どのIDEを使うべきか」という議論が活発になっています。
従来のVS Codeに加え、AI機能を前面に押し出したCursor、そして2025年11月にGoogleがリリースした「エージェントファースト」設計のAntigravityと、選択肢が増えてきました。
この記事では、これら3つのIDEを比較し、それぞれの特徴や向いているユーザー像を解説します。
3つのIDEの基本情報
まず、それぞれの基本的な情報を整理します。
VS Code
Microsoftが2015年にリリースした無料のコードエディタです。軽量で拡張性が高く、世界中の開発者に愛用されています。AI機能は標準では搭載されておらず、GitHub Copilotなどの拡張機能を追加して利用します。
Cursor
2022年に登場したAI統合型IDEです。VS Codeをベースにしており、見た目や操作感はほぼ同じですが、AIによるコード補完やチャット機能がネイティブに組み込まれています。GPT-4o、Claude、Geminiなど複数のAIモデルを選択できます。
Antigravity
2025年11月、GoogleがGemini 3と同時に発表した最新のIDEです。VS Codeをフォークして開発されましたが、設計思想は大きく異なります。「エージェントファースト」を掲げ、AIエージェントが自律的にコードを書き、テストし、検証する仕組みを採用しています。
設計思想の違い
3つのIDEは、「人間とAIの役割分担」という点で大きく異なります。
VS Code:人間が主役、AIは補助
VS Codeは汎用のコードエディタとして設計されています。AI機能は拡張機能として後から追加する形であり、基本的には人間がコードを書き、AIがそれをサポートするという関係です。
Cursor:AIが寄り添うペアプログラマー
CursorはAI支援を前提に設計されています。コード補完、チャット、エージェント機能が統合されており、人間がコードを書きながらAIが常にサポートしてくれる「ペアプログラミング」のような体験ができます。
Antigravity:人間は指揮者、AIが演奏者
Antigravityは「エージェントファースト」という新しいアプローチを採用しています。開発者は「アーキテクト」や「ミッションコントローラー」として高レベルの指示を出し、AIエージェントが計画・実装・テスト・検証を自律的に実行します。
Googleの公式ブログでは次のように説明されています。
Antigravityでは、開発者は「コードを書く人」から「タスクを委任する人」へと役割が変わります。
機能の詳細比較
コード補完
VS Code + Copilot
- 次の行を予測して提案
- コメントから関数を生成
Cursor
- Tab補完(高精度オートコンプリート)
- コードベース全体を理解した文脈に沿った提案
- 複数ファイルにまたがる変更も提案
Antigravity
- Editor Viewで従来型のコード補完も可能
- ただし、本来の強みは「補完」ではなく「タスク委任」
エージェント機能
VS Code
- 標準では非搭載
- 拡張機能で一部対応
Cursor
- Agent Mode搭載
- 複雑なタスク(リファクタリング、バグ修正など)をAIが実行
- ただし、基本的には1つのタスクを順番に処理
Antigravity
- Manager View(ミッションコントロール)で複数エージェントを同時並行管理
- 5つの異なる機能を5つのエージェントに同時に任せることが可能
- Artifacts(計画書、スクリーンショット、ブラウザ録画)で作業を可視化
- エージェントがブラウザを操作してテストすることも可能
学習・記憶機能
VS Code / Cursor
- セッションごとの文脈は保持
- 長期的な学習機能は限定的
Antigravity
- Knowledge Items機能でプロジェクトの知見を記憶
- 使うほど開発者の好みやパターンを学習し、提案が最適化される
料金比較
| IDE | 無料プラン | 有料プラン |
|---|---|---|
| VS Code | 完全無料 | Copilot: $10〜19/月 |
| Cursor | 月50リクエスト | Pro: $20/月、Ultra: $200/月 |
| Antigravity | 個人は無料(プレビュー期間) | 未発表 |
(※ 価格は記事執筆時点の参考価格です。最新情報は各公式サイトでご確認ください)
Cursorは2025年後半にクレジット制に移行し、使用量に応じた従量課金の要素が加わりました。ヘビーユーザーからは「予想以上にコストがかかる」という声も上がっています。
Antigravityは現在パブリックプレビュー期間中で、個人利用は無料です。Gemini 3 Proの利用枠も「generous(寛大)」と公式が述べていますが、正式リリース後の料金体系は未発表です。
対応AIモデル
| IDE | 対応モデル |
|---|---|
| VS Code + Copilot | GPT-4系(Microsoft経由) |
| Cursor | GPT-4o、Claude 3.5/4、Gemini など選択可 |
| Antigravity | Gemini 3 Pro/Flash/Deep Think、Claude Sonnet 4.5/Opus 4.5、GPT-OSS |
Cursorは複数のAIモデルを選択できる柔軟性が魅力です。タスクに応じてモデルを使い分けられます。
AntigravityはGemini 3を中心に設計されていますが、ClaudeやOpenAIのモデルも利用可能です。Googleのエコシステムに最適化されているため、Geminiとの相性が最も良いとされています。
どのIDEを選ぶべきか
VS Codeがおすすめな人
- AI支援なしでも十分という人
- 拡張機能を自分でカスタマイズしたい人
- チームでの標準ツールがVS Codeに決まっている人
- コストを最小限に抑えたい人
Cursorがおすすめな人
- VS Codeに慣れていて、AI補助を追加したい人
- コードは自分で書きたいが、AIのサポートは欲しい人
- 複数のAIモデルを使い分けたい人
- 日本語の情報やコミュニティの充実度を重視する人
Antigravityがおすすめな人
- タスクをAIに丸投げして自律的に作ってほしい人
- 複数のタスクを並行して進めたい人
- Googleのエコシステム(GCP、Firebaseなど)を使っている人
- 最新技術を試したい人
- 無料で高機能なAI IDEを使いたい人(プレビュー期間終了後は有料になる可能性もあり)
注意点と今後の展望
Antigravityの注意点
Antigravityは登場したばかりのツールです。以下の点に注意が必要です。
- 日本語情報が少ない:ドキュメントやコミュニティは英語中心
- 一部の拡張機能が使えない:VS Code用のMicrosoft製拡張機能(C# Dev Kit、Pylanceなど)は非対応
- 正式版の料金が未発表:プレビュー期間終了後の料金体系は不明
Cursorの課題
Cursorも成熟したツールですが、課題はあります。
- 料金体系の変更:クレジット制への移行でユーザーの不満も
- 大規模コードベースでのパフォーマンス:動作が重くなることがある
今後の展望
AIコーディングツールの競争は激化しています。2026年中には以下のような動きが予想されます。
- Antigravityの正式リリースと料金発表
- Cursorの独自モデル開発(Tab model)
- VS Code + Copilotのエージェント機能強化
- 各社のオンプレミス対応(企業向け)
まとめ
VS Code、Cursor、Antigravityは、それぞれ異なる設計思想を持つIDEです。
- VS Code:汎用エディタ+必要に応じてAI拡張
- Cursor:AIペアプログラミング体験
- Antigravity:AIエージェントに仕事を任せる新しいスタイル
「コードを書く」という行為自体が変わりつつある今、どのIDEを選ぶかは「自分がどのように開発したいか」によって決まります。
まだどれも試していない方は、まずは無料で使えるAntigravityのプレビュー版か、Cursorの無料プランから始めてみてはいかがでしょうか。
この記事の情報は2026年2月時点のものです。各サービスの最新情報は公式サイトでご確認ください。

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